
- 2025.10.01
とある税理士のつぶやき
やまと
Blog
こんにちは。総務部 経理グループ所属のやまと(仮名)と申します。
タイトルの通り、税理士の資格を所持しています。2年前の税理士試験で5科目合格に達し、税理士登録しました。とはいえ普段はこの会社でフルタイム勤務していますので、税理士としての仕事はほとんどしていません。
本日は「税理士になったら何が起こるか」をお話ししたいと思います。
まず、税理士になったらというか、税理士登録するまでがとても面倒です。実は試験に合格するだけでは税理士を名乗ることはできず、各地の税理士会という組織に登録をしなければなりません。そのために登録申請書、住民票、履歴書など約20種類の書類を提出し、登録料11万円を支払います。ちなみに登録後も毎年、日本税理士会と北海道税理士会に合計16万円くらいの年会費を払います。書類審査が通ったら、北海道税理士会の支部会長との面談を経て、晴れて税理士として登録されます。ここまで、申請から2カ月くらいかかります。登録されると、税理士会から「税理士の倫理綱領」のパネルの他、入会のしおりや税法の書籍などが大量に送られてきます。
そして、その後は会計システムを売るIT企業や専門家向けの雑誌・セミナーを紹介するDMが自宅に次々と届くことになります。今でも、週3~4件くらいはDMが来ています。税理士会のホームページに私の名前と住所(事務所の所在地として登録している)が載っているので防ぎようがありません。
また、税理士に義務付けられていることとしては、
①研修 ②確定申告期のお手伝い ③税理士会の中の業務
が挙げられます。
税法は毎年のように改正が行われているため、知識をブラッシュアップさせるために年間36時間の研修受講が義務付けられています。ホテルなどの会場で行われる研修も多くありますが、たいてい平日の昼間の開催なので、私は土日や夜間でも利用できるWEB研修システムを使うことが多いです。北海道税理士会のホームページからログインでき、所得税・法人税・消費税・相続税などのジャンルに分かれた講習テーマの中から興味のあるものを選び、視聴したらそのまま受講記録を付けられるようになっていて便利です。
確定申告期のお手伝いというのは、税務署でのアルバイトです(当社は所定の申請をして、会社の了承が得られれば副業可能です)。確定申告シーズンには税務署への問い合わせが増えるため、税務当局から税理士会に対して、「応援をよこせ」と要請が来るのですね。事前に希望日と希望する業務内容を税理士会を通して申請し、正式に日にちが決まったら会社の有給休暇を取得し、当日、指定された場所に行って業務を行います。私は西11丁目の札幌国税局での電話相談と、厚別にある札幌東税務署での対面相談をやりましたが、どちらも朝から夕方まで相談者としゃべりっぱなしで疲れました。また、札幌東税務署では朝の8:30に50人くらい確定申告書の提出に来た人たちが並んでいて、その時期だけとはいえ、こんなにたくさんの人が来るのかと驚きました。
私も税理士になる前は全く知らなかったのですが、北海道税理士会、さらにその下の各支部には、まるで会社のように総務部、経理部、調査指導部、税務支援対策部などといった各業務を行う部署があり、そこで税理士会の運営の仕事をしているのです。もちろん皆さん税理士なので本業があるため、実際の作業はたまにある程度ではあるのですが。ちなみに私は北海道税理士会札幌東支部の広報部所属で、「東支部だより」という会報の校正作業の役割が年1~2回まわってきます。よくよく考えると、広報部の作業よりも同じ部の先生方と飲みに行く回数の方が多い気がしてきました。きっと気のせいです。
気づけば勤続20年超。経理業務全般と、会社の資産運用にも携わる。2児の父。税理士。